今日の一斉休漁に思うこと

今日は漁船の燃料費高騰による窮状を訴えるため、全国の漁業者が一斉休漁しました。
休漁した漁船は全国で20万隻にもなるということで、本当に深刻な状況がが伝わってきます。


全漁連によると...

世界的な原油価格の暴騰により、漁船で用いる燃油価格が高騰し、5年前の約3倍に達しています。
この燃油高騰は、今後も続く気配をみせ、漁業者は先行きに大きな不安を抱いています。

全国一斉休漁にご理解をお願いします(※PDF注意)


5年前の自動車用ガソリンは1リッター100円程度だったので、漁船の燃油価格の上昇率は確かに大きいですね。
私が住んでいる石川県は魚を多く食べる所なので、この問題は自分の食生活に直接影響する問題なんだと実感しました。


しかし、いろいろな報道を見てても今回の休漁の目的が今ひとつ理解できません。
日比谷の集会について「燃料費補填」を求めているという報道もありますが、今回の一斉休漁の目的は政府から金銭的な補填を得ることなんでしょうか。
引用に書かれているように「この燃油高騰は、今後も続く気配をみせ」と認識しているのであれば、長期的な対策の必要性は問題にされているんでしょうか。

陸上では燃費の良いハイブリッド車の利用が進んでますし、郵便集配車両の電気自動車への切り替えなど代替エネルギーへの移行も動き出しているようですが、漁船の技術革新の話題を耳にする機会はあまりない気がします。

金銭的な支援をするのであれば短期的な直接補償なんかではなく、エネルギー問題に効果的な設備投資に対する融資にするべきだし、燃油価格の値上がり分が正しく価格に転嫁されるような対策(近くで捕った魚より遠くで捕った魚の方が転嫁率が大きいとか)を求めるべきなんだと思います。


一斉休漁の運動や主張が誤解されて漁業のイメージが悪くなり、消費者の魚離れにつながっては本末転倒です。
漁業者の方々が安心して操業でき、食卓の旬の魚で季節を感じられる未来を切に願います。